税務調査とは?~調査時期と流れ~
税務調査とは、税務署などが、納税者の申告内容について帳簿などをチェックすることで、正しく税務の申告が行われているかを確認する調査のことを指します。税務調査の対象は法人が多くなっていますが、個人も対象となっています。
この時、税務調査には強制調査と任意調査の2種類があります。前者は俗にマルサと呼ばれる国税庁査察部が裁判所の令状を得て行うものであり、納税者は拒否することができないため強制調査と呼ばれます。強制調査は悪質な脱税、多額の脱税がなされていた場合などしか行われることはないとされています。後者は一般の企業などが受ける調査であり、任意調査とは言え、正当な理由なく拒絶した場合には罰則等が科されるおそれもあるため、厳密には任意とは言えませんが、国税庁は納税者の承諾の下行うという方針を示していることから任意調査とされています。
税務調査が行われる時期としては、9月以降が多いとされています。これは税務署の事務年度が7月から翌6月となっていることから、人事異動等が終わり、税務署の体制が固まった7月から書類審査が始まり、実際に企業などを訪れる実地調査は9月以降になることが多いとされるためです。
また多くの企業が会計年度を4月から翌3月としており、そうした企業では特例等により延長がなされた場合の法人税の納税が6月末までとなることから、7月から書類審査が行われるという事情もあるようです。
また税務調査の頻度については、特段の決まりはありませんが、一般的に3年分の調査が行われ、調査を受けた年度の分を再度調査されることはほとんどため、およそ3年に1度が目安となっています。
税務調査の流れとしては、基本的には税務調査が行われる2週間から3週間程度前に事前通知という形で会社や顧問税理士に税務署から連絡があり、調査の日付が決められ、当日を迎えるという流れになります。調査期間は中小企業の場合には1日もしくは2日で終わることが多くなっています。
事前通知は書類等の準備期間を設けるためのものであり、脱税が疑われる場合などや、現金決済の多い飲食店などでは事前通知なしで税務調査が行われることもあります。
また事前の調査や当日の調査で不自然な点がある場合などには反面調査という取引先への通知なしの調査が行われることもあります。
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